「開発の光と影」 (文系教養科目)

掲示板

2016年度後期

(Last updated on November 24, 2016)

  

本講義の目的およびねらい

国連を中心とする国際社会の開発目標は2015年に「世紀の開発目標」から「持続可能な開発目標」へと大転換を迎え、我が国も途上国との協力関係を見直すこととなった。アジアやアフリカの発展途上諸国における経済社会開発と貧困削減のみならず、先進諸国における格差や貧困問題も今や国際社会の主要関心事である。本講義では、グローバル化の進展に伴い複雑化している開発課題(モノ・カネ・ヒトの流れ)と世界的な市場化潮流の中での諸国間の発展格差、国内に生じる地域格差・所得格差の問題とそれへの政策対応を討論する。これらが日本の若者のライフサイクルにどう影響を及ぼすかも議論する。

 

受講生の皆さんへ

21世紀を迎えてわれわれの住む地球社会はますますグローバル化の度合いを増している。とくに現在大学で学ぶ皆さんにとっては、好むと好まざるとにかかわらず今後、人的資源(労働力, 知力)の国際間流動性が高まり、国家をこえて人々のライフ・サイクルが形成され、「国民国家」体制が変容していく過程としての「人のグローバリゼーション」のなかで生き抜いていかねばならない。日本にいても生活を支える多くの物資を世界の途上国から輸入調達し、今後は少子化・老齢化に伴い労働力の受け入れも行うことになり、若い世代を中心に職を求めてアジアや他地域の途上国で働くことも必要となる時代がすぐそこまできている。 開発途上国との相互依存の関係深化をふまえ、本講義では、グローバル化の進展に伴い複雑化している途上国の開発問題、我が国の開発協力、国際社会の国際開発協力の現状、その「光と影」を紹介する。2015年には国連を中心とする国際社会は「世紀の開発目標(MDGs)」から「持続可能な開発目標(SDGs)」への大転換点を迎え、我が国の国際協力戦略も「ODA大綱」から「開発協力大綱」へと様変わりした。それらが何を意味するかについても議論して行きたい。 皆さんに「開発の光と影」の現実に触れていただくため、講義の中に、アジア、アフリカの途上国から開発政策課題を持って名古屋大学に研究に来ている博士後期課程留学生によるカントリー・ケースのプレゼンテーションを取り込み、これらの事例についての議論も行う。 担当講師である大坪滋教授は、国際連合、世界銀行等の国際機関勤務経験、我が国や途上国政府の国際協力、経済政策アドバイザーとしての経験も豊富であり、幾多の政策対話経験の紹介も行う。

 

大学院国際開発研究科 国際開発専攻 大坪ゼミHP

 

 

履修条件・関連する科目群

特に無いが、国際的な開発問題(経済開発、社会開発)、貧困問題や、我が国の国際開発協力にまつわる問題に興味があることが望ましい。 

教科書:

大坪滋(編) 『グローバリゼーションと開発 (Leading Issues in Development with Globalization)』 勁草書房 (2009年2月刊) を教科書として使用するので生協にて購入しておくように。

その他の読書題材や資料は、できる限り講義にて配布するか、このBBからダウンロード出来るようにする。


参考書:

大坪滋・木村宏恒・伊東早苗(共編) 『国際開発学入門 (Introduction to International Development Studies)』 勁草書房 (2009年12月刊)  国際開発に興味を持たれた方には是非、本書も購入して読んで頂きたい。

Shigeru Thomas Otsubo, ed. (2015). Globalization and Development Volume I: Leading Issues in Development with Globaliation. London: Routledge.(ISBN: 978-1-13-878154-2)

Shigeru Thomas Otsubo, ed. (2015). Globalization and Development Volume II: Country Experiences. London: Routledge. (ISBN: 978-1-13-878159-7)

Shigeru Thomas Otsubo, ed. (2015). Globalization and Development Volume III: In Search of a New Development Paradigm. London: Routledge. (ISBN: 978-1-13-893227-2)

 

 

授業内容 (予定:皆さんの興味、留学生プレゼンテーション等により講義計画の修正が行われます。)

1.開発の課題:経済・社会発展とは何か?何故貧困は続くのか?―開発の主要問題

     講師 自己紹介と研究課題

2.開発の課題:成長と不平等―開発の光と影

3.開発の課題:開発のパラダイムシフト、社会経済システムの変遷

4.グローバリゼーションと途上国:ブレイン・ストーミング―国際開発の光と影

5.グローバリゼーションと途上国:貿易戦略

6.グローバリゼーションと途上国:地域統合と開発

7.グローバリゼーションと途上国:開発の外部金融、債務危機、アジア危機

8. グローバリゼーションと途上国:多国籍企業、海外直接投資、技術移転

9. グローバリゼーションと途上国:国際人口移動、労働市場の統合

10. グローバリゼーションとグローバルガバナンス

11−15.大学院博士留学生による母国の開発の光と影紹介、質疑応答

      + 特定の開発課題についてのオープンディスカッション

 

成績評価の方法

筆記試験(学期末)。クラスでの討論参加、EMでの質問・コメント等を加味する。


留学生による「母国の開発の光と影」プレゼンテーション

大学院国際開発研究科大坪ゼミへの途上諸国からの留学生(大学院生、研究員)による母国の開発状況や開発問題のプレゼンテーションと質疑応答を学期中に数回行う。 これにより生きた題材に触れていただく。

開発の光と影掲示版

私から本講義履修者への連絡、講義資料配布、インターネットリソースの提示等は、学期中本掲示板を通じて行う。
大体毎回の講義の前に、次の講義のトピックを紹介し、資料を提示するので、それらを閲覧、必要に応じてダウンロードして講義に持ってくること。 また、急な海外出張が入ることもあり、講義等の予定変更も多々あるので、頻繁に本掲示板をチェックすること。


 


留学生による「母国の開発の光と影」プレゼンテーション日程

大学院国際開発研究科大坪ゼミへの途上諸国からの留学生(大学院生、研究員)による母国の開発状況や開発問題のプレゼンテーションおよび質疑応答を学期中に数回行う。 これにより生きた題材に触れていただく。

11月30日: Indonesia by Mr. Agus Salim, BAPEDA Yogyakarta
12月7日: Ghana by Mr. Ibrahim Issifu, University of Ghana
12月14日: Ukraine by Ms. Maryna Trubnikova
1月18日: Laos by Mr. Chanhphasouk VIDAVON,  Ministry of Industry, Laos

1月24日: South Korea by Mr. Kee Wook MOON

クラスの中でもお願いしましたが、各プレゼンテーション・協議の前に、当該国の情報を各自で出来るだけ得ておくようにしてください。実りある討論のために



Date of Entry

Messages

10月11日

 

「開発の光と影」導入部分 プレゼンテーション・ファイル

配布物 : 順次指定して使っていきます。 ダウンロードしてPCやタブレットに入れて、あるいは印刷して使用してください。

 

大坪_研究紹介_高等研究院_プレゼン_2016.6

国際開発入門 Part I

国際開発入門 Part II

国際開発入門 Part III


貧困の三角形--Eternal Triangle of Poverty-Growth-Inequality


貧困の多面性研究事例--Mutifaceted Poverty


Keynote Speech/Presentation at Asian Development Conference


国連工業計画  (UNIDO) 世界投資報告2016 東京ローンチ プレゼン

 

2月6日 [1]

10月4日

「開発の光と影」開講!

For the happiness of loving and being loved .....
(at a school in a mountain area of Nepal)

Part I: 導入

10月5日 (第1回講義) 経済(社会)発展とは何か?

初回レクチャーは10月5日です。午後1時から2時30分で行います。
「開発の光と影」講義の内容・目的、私のHPリソースを紹介し、開発や貧困の諸指標を概観します。「貧困」とは何か? その諸側面を導入紹介し、合わせて講師の研究課題を紹介します。


2週目もこれを深めた後、世界の経済社会システムの変遷、経済学者が捉えた貧困感の変遷などをリビューへと繋げていきます。

世界はどの程度不平等なのか? 途上諸国の人々の生活はどのようなものか? 先進国に住む我々の責務は何であろうか? 経済成長と何か、経済発展とは何か、人間開発とは何か? それらはどのように関係し合っているのか?  開発途上国の開発課題、貧困問題と、日本のような先進国 内の格差や貧困問題はどう繋がってているのでしょうか?

 

可能な限り、教科書、参考書以外の資料はこの掲示板からダウンロード出来るようにするか、URL指定しますので、講義の前にはこれらをチェックし、必要なものはダウンロード(印刷)して講義に持参してください。 大坪

 

 

 

 

配布物 : (順次指定して使っていきます。 初回講義では「世界がもし。。。」及び拙稿「国際開発協力をめぐる新たな展開」(帝国書院現代社会の扉) を使います。)

 

世界がもし100人の村だったら 同元英語版

「国際開発協力をめぐる新たな展開」(帝国書院現代社会への扉)


人間開発指数(HDI)のまとめ
Gini Coefficient


リーディング・アサインメント: 10月-11月中に以下の3点を読破してください。

1. 初回講義での配布物

2.「開発経済学の視座」--経済学で開発をどうとらえるのか、その変遷を紹介しています。
開発パラダイムの変遷表、 開発パラダイムの変遷図

3.教科書「グローバリゼーションと開発」 はしがき、序章、第1章を読んでみて下さい。
グローバリゼーションと貧困の三角形図

インターネット・リソース : [以下更新中です[ 

(HP内、経済学・国際開発学探検の指定サイトリストも参照してください!) 10月中に一通り覗いておいてください。

(世界銀行サイト)World Bank

トップサイトに今、SDGS達成のために不平等の是正がいかに必要かを示すアニメーションが掲載され、諸課題が議論されています(TEDプレゼンを含む)。このあたりを中心にSDGs関連サイトを覗いてみてくださいい。


(UN: 国際連合サイト)英語サイト
Sustainable Development Goals

 

(国際連合広報センター)日本語サイト

(我が国外務省サイト)
外務省ODAホームページ
新政府開発援助大綱(開発協力大綱)



それでは講義室であいましょう!

Prof. Otsubo