「言語教育と言語情報」関連

白井恭弘 『外国語学習の科学:第二言語習得論とは何か』岩波新書 2008年

いったいどんなことを「研究」する分野なのか、この本を読めば全体像を把握できる。

スザーン・ロメイン(土田他訳)『社会の中の言語』三省堂 1997年

言語の社会的役割を、わかりやすく解説した社会言語学の入門書。面白い問題が幅広く取り上げられ、かつ、学問的に精緻である。生のデータと参考文献の解説が付いている。基礎力を付けるのに役立つ。

小池生夫他編『第二言語習得研究の現在』大修館書店 2004年

第二言語習得と外国語教育に関係する近年の研究が幅広い分野で紹介されている。こ の分野の研究動向を概観し、基礎知識をつけるのに適している。

風間喜代三、上野善道、松村一登、町田健『言語学 第2版』 東京大学出版会 2004年

言語学の中心的領域における基礎的な事柄が丁寧に説明してある。1冊目の入門書として推薦できるもののひとつ。受験生向き

大津由紀雄・池内正幸・今西典子・水光雅則(編) 『言語研究入門−生成文法を学ぶ人のために』 研究社 2002

これまで生成文法理論を学んでいない人、特定の分野の技術的なことしか学んで来なかった人は、読んでおくとよい。前期課程入試受験のための基 礎固めとしても役立つ。

マイケル・トマセロ(大堀他訳)『こころとことばの起源を探る:文化と認知』勁草書房 2006年

この本は、1999年に原著The cultural origins of human cognition がHarvard University Pressから出版され、以来、応用言語学やSLAの 分野で、認知科学、脳科学の方面でも、また、ヴィゴツキーをはじめと する社会文化的側面に関心を持つ人々にとってもかなり注目を 集めてきたことを受けての翻訳である。認知について生物学的な 種としてのヒトの特徴は何かということを、従来の認知機能のうち、 霊長類との共通部分との異同にも焦点を当てて独自の理論を展開している。

宮岡伯人(編)『言語人類学を学ぶ人のために』 世界思想社 1996年

言語人類学の教科書。言語学と人類学の両方にまたがる研究を行う人に勧めたい。

Bernard Comrie, Language universals and linguistic typology. (University of Chicago Press, 1989)

形態論および統語論に関する言語類型論の概説書。この分野における古典。対照研究を行う人には精読を勧めたい。

Robins, R. H. A Short History of Linguistics. (Longman, 1996)

古代インド,ギリシャ・ローマから生成文法に至る言語研究史,言語学史を扱った書物。言語思想的な側面にも触れられている。自らの言語研究の立場を相対化させ、歴史的文脈に位置づけるのに有益。

Hunston, S. Corpora in Applied Linguistics. (Cambridge University Press, 2002)

コーパスを使った言語研究に関して概観を得るのに有益。標題にAppliedという語が入っているが、応用言語学に特化されているわけではなく、言語自体の研究に関しても有益。

Ross, J. R. Infinite Syntax! (Ablex, 1986)

言語研究における議論の仕方と,英語の構造自体を学ぶ上で有益。

太田朗・梶田優 『英語学大系 4 文法論II』 大修館書店 1974年

日本語で書かれた生成文法の解説書。入門期の学習者は、まず、概説pp.167-229 を読み、それから、一冊まるごと精読することをお薦めする。

Noam Chomsky, Aspects of the Theory of Syntax (MIT Press. 1965)

生成文法の標準理論を著した名著。生成文法が目まぐるしく変遷している現在でも、この本の価値は変わらない。言語に関わる研究者は誰もが読まなければならない一冊。

Ray S. Jackendoff, Semantic Structures (MIT Press. 1990)

Chomskyの生成統語論と平行的に生成文法における意味論を開発した本。認知心理学の成果なども取り込んでいる。

大喜多善夫 『英語教員のための応用言語学:ことばはどのように学習されるか』 大修館 2000年

大学院で第二言語習得・英語教育などを研究しようとする人に薦めたい本。この分野を全く勉強したことのない人は、まず最初の一冊としてこの本から始めてほしい。

Michell, R. and Myles, F. Second Language Learning Theories (2nd ed) (Arnold, 2004)

大学院で第二言語習得・英語教育などを研究しようとする人に薦めたい本。多少知識のある人はこの専門的な本を読んで欲しい。この本は第二言語習得の学習理論について、普遍文法から、社会言語学的視点まで、ここ数十年の主要な理論をほぼ網羅している。

服部四郎 『音声学』 (=岩波全書131).岩波書店,1951年

音声学を勉強しようとする方にぜひお勧めしたい古典的著作。音声はどのように観察すべきか,音声はどのように表記すべきか,音声はどのように調音されるかにつ いて,きわめて精緻な考察,記述がなされている。1984年版は漢字が新字体となり,カセット付きになった。多様な索引が極めて有効。残念ながらどちらも絶版!

ラディフォギッド,ピーター『音響音声学入門』. 大修館書店,1976年

本書は数式を使うことなく,音声研究に必要な音響学的知見について解説した好著。豊富な図版やグラフも初心者の理解を一層深めるはずである。

Johnson, Keith: Acoustic and Auditory Phonetics. (Blackwell, 1997)

上記『音響音声学入門』で物足りない方はこちらをどうぞ。数式も出てくるが,概ね平易に解説されている。ポイントとなる事項を説明するコラムが随所にあり,これを読むだけでもためになる。図版も多数あり。練習問題付き。

Otto Jespersen, Essentials of English Grammar. (George Allen & Unwin, 1933)

Curme、Kruisinga、Onions、Poutsma、Sweet、Zandvoortなどの本でもよいが、伝統文法の文法書一冊(数巻のこともある)を読んでおくとよい。こういう本を読み慣れていない人は、江川泰一郎『英文法解説』(金子書房)、安井稔『英文法総覧 改訂版』(研究社)、綿貫陽他『徹底例解ロイヤル英文法』(旺文社)などを先に読んでもよいだろう。

太田朗・梶田優編集 『新英文法選書』シリーズ

大修館書店シリーズのなかから自分が関心を持った一冊を読むとよい。

ジョン・R・テイラー『認知言語学のための14章』 紀伊国屋書店 1996年

言語が世界をカテゴリーに分けているのか、それとも、人間の世界の見方が言語に反映しているのか。古典的な問題を、言語学の立場から実証的に扱った良書。

フロリアン・クルマス『ことばの経済学』 大修館書店 1993年

言語はお金や権力とも結びつく。現代社会における言語の価値にかかわる分野(言語政策、言語社会学、社会言語学、言語教育学など)を研究したい人にお勧めする。

田中敏・山際勇一郎著 『ユーザーのための教育・心理統計と実験計画法』 教育出版 1992年

第2版教育学、心理学、外国語教育学、応用言語学等で用いる統計手法について、特に分散分析と実験計画法について、計算の中身から、実際の論文での記述の仕方まで詳しく解説してある。

McNamara, T. Language Testing (Oxford University Press, 2000)

言語能力評価論について、理論的背景と実際面の両方をカバーした入門書である。また、類書と比較して評価の社会的側面を相当の頁をさいて解説してあることも注目に値する。

J. D. Brown, Understanding Research in Second Language Learning. (Cambridge University Press, 1988)

第二言語習得研究や外国語教授法の研究を行う上で常識とされていることがまとめてある。大学院で第二言語習得や外国語教授法の研究を行おうとする人は必読である。

小池生夫他編 『応用言語学事典』 研究社 2003年

まさに「応用」言語学に関するあらゆる基礎知識がつめこまれている。狭い意味の言語学(音韻論、形態論、統語論、意味論)以外の言語に関する分野(社会、心理、教育、コーパス)の研究をしたい人は必携。ここに書いてある程度に基本用語の説明ができれば、大学院でも大丈夫。

郡司隆男・坂本勉 『言語学の方法』 岩波書店 1999年

言葉に関する研究を専門的に行うのに必要な技法がまとめてある。大学院で言葉に関係する研究を行おうとする人は必読である。

ハーバート・W・セリガー、イラーナ・ショハミー『外国語教育リサーチマニュアル』大修館書店 2001年

外国語教育に関する研究を行なうための基本的な技法がまとめてある。大学院で外国語教育に関係する研究を行なおうとする人は必読である。